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cuckoo

見たもの(主に本と漫画と映画とTV)の記録とふわっとした感想。基本金曜更新。文体迷子。

2/4-2/10

20代でしておきたい17のこと/本田健

20代にしておきたい17のこと (だいわ文庫)

20代にしておきたい17のこと (だいわ文庫)

立ち読み1。さらさらと。まだ見出しや内容が希望にあふれている。気がする。要求もダイナミック。

30代でしておきたい17のこと/本田健

30代にしておきたい17のこと (だいわ文庫)

30代にしておきたい17のこと (だいわ文庫)

立ち読み2。がっつりと。20代~と比較すると、目次からしてシビアさ(現実味)が…広げるんじゃなくて狭めるというか、定める感じね。
ちなみに40代バージョンも出ているんだけれど、それは目次に目を通したくらいで読みませんでした。今読んでもあまり響かないだろうと思ったのと、本田さんご自身が本を書かれたときが40代らしく*1、リアルタイムよりも振り返って語ることの方が、客観的だろうなあと思ったので。
以前も(20代〜を)読んだ記憶があるのですが、その時は引っかかりを感じたり、読み流す傾向のが強かったような。ただ私も年を取り、ウン年前に戻りたいなあ、などと思うようになってきましたので、それならば年長者の言うことを聞いておこう、どうせ思うことは同じなのだろうから、という考えのもとに読んだので、今回は貪るように?読みましたよ。*2

居場所を探すのが20代、居場所を決めるのが30代

という言葉がとくに印象にのこりました。
また、あくまで本田さんの価値観だけど、いいなあと思ったことも載せておきます。

最終的な人生の目的は、自分らしくあることと、そしてそのままで人とつながること

自分らしくとは何ぞや、って話ですし、その時その時で自分らしさは変わってもいいと思うけど、まあ、なんにせよ無理しないのがいちばんです。

文壇アイドル論/斎藤美奈子

文壇アイドル論

文壇アイドル論

図書館本。買いたかったけどもう売ってなかった。
なぜこれが今では流通していないのか、不思議。と、読み始めたときは思ったのだけど、でもやっぱり、賞味期限切れなんでしょうね。ここに出てくる人たちは、みな大御所ではあるものの、今も名を轟かせている人というのは村上春樹以外いないので。アイドルだから、しゃーないのかもしれないが。私にとってはスター(もう雲の上の人、最初からすごいというイメージしかない人、という意味で)でしたが。
ということで、この本を通してスターになる前の作家たちが、スターダムにのし上がる様子を見ることができ、驚きやら、感心やら、でした。吉本ばななや、林真理子や、上野千鶴子が最初からすごい人だったわけではない(何かしらの偶然や演出などにより「大御所」になっていった)なんて、言われてみれば、当たり前のことなのに。そして、リアルタイムのイメージというものはやはり、たいへん強固に刷り込まれてしまうものなのだな、ということを感じました。
 
以下3/2追加分。
読みながらメモってたことを、ほぼそのまま転記(箇条書き部分)。それだけじゃ自分でもわかんないから少し補足もしておく。

  • 日本的抒情によって塗られたアメリカふうの小説

村上春樹について丸谷才一が言っていた言葉らしい。春樹読んでアメリカぽいーというのは読んで、なんとなく(なぜそう思ったのかはわからないが)自分でも思ったのだけど、そこに日本のじめっと感が入っていたとは。

  • ドライさとウェットさの共存

そして村上春樹の読後感と似たようなものは吉本ばななにも言える。俵万智にも言える。ようです。ドライさは時にポップさ(俵万智)だったり、あっさり?さばさば?(ばななさんの空気感が表現できず)だったりするのだけども、湿っぽさ(それがイコール日本的と言い切れるかわからんが)が裏にあるということは大いに納得させられた。ただのカラッと感じゃないものを、これらの人には感じさせられていたから。

  • 知らないことばっかりの文学のジョーシキ

あとがきが昔はなかったらしい。というのに驚いた。びっくりよ。ほかにもいくつかあったけど忘れたよ。「ばなな」って名前の付け方も昔は、すごい驚かれたらしいよ。

  • 新しい革袋に入った古い酒。表層をおおうポップなことばづかいと、その裏にひそむ演歌的な抒情性。

これたぶん引用。俵万智に関する話の。ドライさとウェットさの話につながりますね。

  • 文豪的な昔の人よりよっぽど権威がすりこまれている

思ったことでそのままの意味です。距離が近いからね、まだね。初めて見たときがスターだった人たちだから。文豪は死んじゃってますから。当時騒がれていなければ、ある程度距離を置いて接することができますが。

  • 80年代は現代の言文一致?

書かれてたことから派生したのか思ったことなのか、謎のメモ…。たぶんでも言われてたことな気もする。

Dr.インクの星空キネマ/にしのあきひろ

Dr.インクの星空キネマ

Dr.インクの星空キネマ

ジップ&キャンディ/にしのあきひろ

ジップ&キャンディ―ロボットたちのクリスマス

ジップ&キャンディ―ロボットたちのクリスマス

オルゴールワールド/にしのあきひろ

オルゴールワールド

オルゴールワールド

えんとつ町のプペル/にしのあきひろ

えんとつ町のプペル

えんとつ町のプペル

西野さんの絵本4冊一気読み。相変わらず立ち読みですまん。せっかく立ち読むなら違うジャンルを読もうかと思って、早速…。
で、予想してた以上にしっかり作りこまれた作品でびっくり。絵はそりゃー、すごいと思うけど、それよりも物語が、きちんとしていて。上3冊と、プペルは、少し、違う感じ。発表年に開きがあるということもあるだろうけど、上3冊のが、メッセージ性は強いかもしれない。単にあとがきがあるから、ってだけだろうか?プペルは、物語、という感じ。1本の映画って感じ、ほんと。完成はされているけど、「あ、この人は、こういうことを描きたかったんだ」という驚きみたいなものは、あまりダイレクトには感じられない。
絵は、もっと万人受けする絵を描いているのかと思ったら、そうじゃなかった。これもまた、プペルは別。*3
たぶんだけど、プペルに関しては、クラウドファンディングによって成り立っているから、成功させなければならないわけで。その成立背景からして、仕方ないことなのかもしれない。物語もきちんとしていて、感動もするんだけど。
それにしても幻冬舎すげーわ。

「自分らしさ」はいらない/松浦弥太郎

「自分らしさ」はいらない くらしと仕事、成功のレッスン

「自分らしさ」はいらない くらしと仕事、成功のレッスン

これも…違うジャンルに挑戦したく。というか、松浦弥太郎さんは名前はずっと知ってて経歴もなんとなくしってて、興味はあったの。クックパッドにいたことは今回初めて知ったけど。

自分らしさを捨てれば、自分らしさが更新され、自分らしさが広がる

たぶん本が言いたいことを一言でまとめればこれでしょう(本の最初に書いてある)。
で、「心で考える」ことが必要だと言っていた。
心で考えることが何か、を含めて書かれてたことで印象に残ったことメモ(覚書だから引用じゃないです)。

  • 心で考える、の逆は頭で考える
  • 想像力と感受性と愛情がエンジンとなって心が働く
  • 心を外にむかって働きかけていく
  • 心をつかえば「らしさ」はのこる
  • いちばん心地よいコミュニケーションは対等な関係。フィフティ-フィフティ
  • 心のつかい方の上手な人は後味がしない
  • すきときらいのあいだをつくる

私が惹かれて読んでいるものなので、共感できることがあるのは当然なんですけど、松浦さんが理想?としてる形は、あるいみ私にとっても理想だし、やっていたりすることもあります。*4
理想と書いたのは、たぶん松浦さん自身にもものすごいこだわりがある(あった)からこそこれを書いたんじゃないかなあ、と思ったから。そりゃ、いままでの経歴考えたら、ねえ。中にも、こだわりあるよなあ、と思えることはありましたし(まあ、こだわり=自分らしさといっていいのかは謎ですが)。
それにしてもこの本が置いてある棚のまわりにはミニマル本(何と表現すればいいのか?)がいっぱいあって、これも一種のミニマルかあと納得した次第です。あと、ドラマの影響もあるのでしょうが近くに「暮しの手帖」系の本も充実していて、こういった棚の展開の秀逸さが、リアル書店の魅力だよなあと思いました。
そして読んだ本とのつながりについて思ったこと2点。
一点目。本では「料理がおいしいかおいしくないかは作り手の心次第」というようなことを言っていたのだけど、それ読んだとき「情報を食べてるんだ」的フレーズが思い浮かび。ホリエモンの本だったよなーとおもったらそうでした。そのレビューは下サイトにあり。『ラーメン発見伝』のレビューね。
honto.jp
で、情報を食べてる=まさに頭で考えるということじゃないのか?と思ったんだけど、レビュー読み直してみるとちょっと違ったかも。いや、一緒かも。一蘭が結果として接客面の「らしさ」を排してるっていうのは、あえて心で考えさせる部分をなくしてるのかなあ、と。うまくまとまらないけど。ただ、創業ストーリーは心づかいの体現と考えることもできるしねえ。うまく利用してるのかなあとも思える。
二点目。この本ではプラマイゼロがバランスのとれた状態、と言っていて、私もそれには賛成の方向。その時思い浮かんだのが西野さんの言葉。西野さんについて以前いろいろ調べてた時に下のサイトで読んだ。いつか本も読みたい(帯でホリエモンがコメントしてるのうける)。
www.jprime.jp
松浦さんがいうプラマイゼロ、と全く同じであるかはおいといて、西野さんはマイナス要素も「風」とみなして、パワーにするのが望ましいと言っている。私はこれにも大いに納得したわけだけど、それは決して「快い」ものではないのかなあとも思った。べつに批判ではなく、いろんな形があるよね、っていうだけの話。

2/12追記:松浦さんの部分大幅に加筆修正しました。他のところはやる気力なかったー。
2/13追記:誤字修正ついでに。松浦さんは漢字とひらがなのバランスにも気をつかっているらしく、それは読んでいても確かにわかる!すごい!と思った。書き忘れたからここに書いとく。そしてそれゆえバランスまで思い出せないので、覚書にした次第です。。あと松浦さんのサイト、どえらい完成度たかいので一見の価値ありです。くらしのきほん | あなたのくらしはもっと楽しくなるスマホ推奨。NHKの0655とか2355見てる感覚と似たようなものを感じる。媒体によって書きぶりや先ほど言った文字のバランス変えてるそうです。プロだー!

*1:気になって調べてみたのだけど、生まれた年はわからなかった。ただ、30代~のあとがきの中では40代だとおっしゃっていた。はず。

*2:単に『20代〜』が合わなかった可能性もあるが。

*3:西野さんの元の絵は、同じ感じなのかもしれないけど、クリエイターさんが関わったことで多少の変化があったかしら?

*4:まったくできてないこと、考えられていないことに関しての本は自分のアンテナに引っかからないだろうと思っているので。